中学生は,今,英語で苦労してます。


小学校は6年前に、中学校は5年前に、指導要領が変わり、教科書が新しくなりました。(小学校は昨年、今年中学校は「教科書が改訂」されましたが、中身の大きな変化はありません。)
さて、新しい指導要領・教科書のもとで3年間を過ごした生徒たちの学力はどう変わったのか?
2023年4月18日、小学6年と中学3年の全員を対象にした文部科学省の全国学力テストが行われました。
2019年の旧指導要領でおこなわれた全国学力テストと比べてみました。 その結果が上の表です!
予想できたとは言え、想定以上にひどいものでした。
英語は、「読む・書く」から「読む・書く・聞く」そして、新しい指導要領では、「読む・書く・聞く・話す」にまで広げられました。
見てお分かりの通り4技能とも大きく正答率が下がりました。特に「話す」技能に重点を置いたはずなのに「話す」技能はヒサンな結果になっています。
英語の教科書がどう変わったのかを見てみます。
以前の中1英語 Unit 1 I am~ You are~ Unit 2 This is~He is ~ Unit 3 I like~ Do you like~ I don’t like Unit 4 What is ~ What do you like~ Unit 10 I can read~ |
今の中1英語 Unit 1 Ⅰ am ~ I like~ I can read~ Unit 2 This is~ He is~ What is~ Who is~ How do you like~ What do you like~ |
以前は5つに単元(Unit)に分けて、一つ一つ丁寧に時間をかけて習っていたことが、今の教科書では2つの単元(Unit)に詰め込まれ、しかも、1か月で終わってしまいます。
中2・3年生で塾にくる「英語」が苦手な生徒さんは、英語とはそもそも日本語とはどう違うのかがゴチャゴチャになっています。そして何より英単語がおぼえられていません。
当たり前です。中学3年終了までに習う英単語が約1000語から2500語に増え、そのうち小学校で習ったことにされている400~500語は中学校の教科書では習いません。そして、何よりも「小学校で英語を書く」「単語を覚える」練習がされていないのです。
塾では、中1の1学期は教科書を離れて,まず、「英語の土台=単語と語順」を教えていきます。
「急がば回れ」で、「土台」ができれば後が早くなります。